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サンプラザオペラ2012 Vol.5 札幌室内歌劇場公演 「オペラの旅路」

◇日時◇ 04/21(土) 15:00 (14:30開場)開演
◇会場◇ 札幌サンプラザホ-ル 地下鉄南北線「北24条」徒歩3分
サンプラザオペラ2012 Vol.5 札幌室内歌劇場公演
 
「オペラの旅路」~歌と楽器たどるオペラ史の400年~
構成・音楽監督:岩河智子 
 
 
 
 
王侯貴族の楽しみだったオペラが、私たちのものになるまで
どのような道筋をたどって来たのでしょうか。
古代ギリシャ劇を手本に、
イタリアで誕生したバロックオペラに続くグルックのオペラ改革
天才モ-ツァルトは、ベルカントオペラやヴェルディに至る
本格的なイタリアオペラの扉を開きました。
さらに、ベ-ト-ヴェン、ウェ-バ-からワ-グ-ナ-に至るドイツオペラへの系譜。
そして、ドビュッシ-やメノッティ、ベルグなど
20世紀の作曲家の新たなオペラへの模索が続きます。
400年に渡るオペラの歴史。
同時代の器楽曲とともに味わってください。

 

  • 日時:4月21日(土)14:30開場、15:00開演
  • 会場:札幌サンプラザコンサートホール
  • 入場料:一般3,000円、学生2,500円【全席指定】*支持会員は各500円引き
  • 障がい者席500円(限定4席)
  • <お問合わせ・チケット購入>オフィス・ワン011-612-8696(平日10:30~18:00)
  • 主催:札幌室内歌劇場
  • 主管:札幌サンプラザオペラ実施委員会
  • 後援:札幌市、札幌市教育委員会

<出演>

  • 窪田晶子、倉本真理、田中千絵子、土本麻生、萩原のり子、松嶋瞳、三浦志緒
  •         理、 渡辺ちか(Sop)
  • 石田まり子、松田久美(Mezz)
  • 浅里慎也、安田哲平(Ten)
  • 則竹正人(Br)
  • 伊藤桂子、岩井沙織、駒崎志保、渡辺桃子、土屋益子(Pf)
  • 蠣崎路子(Fl)、川崎昌子(Cel) 
  • 後山美菜子、時岡牧子(コレペティトゥール)
  • 岩河智子(音楽監督) 

スタッフ>

  • 舞台監督:坂本由紀子
  • 字幕:中津邦仁
  • 照明/音響:札幌サンプラザコンサ-トホール
  • 製作:福地美乃、アキヨ、オフィス・ワン

<演奏プログラム>

.バロック期 17C~18C半ば
ルネサンスの多声音楽から脱して、モノディ(ソロ)の誕生。ギリシャ劇を手本に、最初のオペラが生まれる。
 
1.1720年/バッハ「無伴奏チェロ組曲No3“サラバンド」・・・Vc川崎
2.1607年/モンテヴェルディ「オルフェオ」より音楽の精によるプロローグ・・・Sop倉本・松田、Vc川崎、KB駒崎
3.1724/ヘンデル「ジュリオ・チェザ-レ」より、女王クレオパトラの嘆きのアリア
・・・Sop萩原、Vc川崎、Pf駒崎
 
.古典派 18C~
絶対王政が市民改革で揺らいでゆく啓蒙主義時代。グルックのオペラ改革。
 
4.1774年/グルック「オルフェオとエウリディーチェ」より精霊の踊り・・・Fl蠣崎、Pf駒崎
5. 1774年/グルック「オルフェオとエウリディーチェ」より地上への二重唱・・・Orfeo石田(Mezz)、 Eurydice三浦(Sop)、Fl蠣崎、Pf駒崎
6. 1788年/モーツァルト「ピアノソナタK.545第1楽章」・・・Pf伊藤
7. 1786年/モーツァルト「フィガロの結婚」より伯爵の怒りのアリア・・・Bar則竹、Pf伊藤
8.1802/ベートーヴェン「op.35エロイカ(英雄)変奏曲」より・・・Pf土屋
9.1805/ベートーヴェン「フィデリオ」より看守の娘マルツェリーネの恋のアリア
・・・Sop田中、Pf土屋
 
Ⅲ. ロマン派、ドイツ国民楽派 19C~
文学との結びつき。感情の重視。和声法、演奏技術の発展。ドイツでは森やメルヘンを題材とする独語のオペラが生まれた。
 
10.1821年/ウェ-バ-「魔弾の射手」より狩人の歌・・・Ten浅里・Bar則竹、Pf土屋
11.1821年/ウェ-バ-「魔弾の射手」より領主の娘アガーテの祈りと恋のアリア・・・Sop松嶋、Pf土屋
 
Ⅳ. ロマン派、イタリア 19C~
歌唱技術を追求するベルカントオペラは、ベッリーニらによって発達。ヴェルディは運命に翻弄される人間のドラマを描いた。
 
12.1831年/ベッリーニ「夢遊病の女」より村の青年エルヴィーノの悲しみのアリア・・・Ten安田、Pf渡辺
13.183236年/ショパン「練習曲op.25-7」・・・Pf渡辺
14.1871年/ヴェルディ「アイーダ」より王女アムネリスと奴隷アイーダの二重唱
・・・Amneris萩原(Sop)、 Aida土本(Sop)、Pf土屋
 
Ⅴ. 近・現代 20C~
フランスの印象主義、ドイツの表現主義、そして調性の放棄など伝統的な音楽を否定する試みがなされ、オペラも様変わりする。
 
15.1912年/ドビュッシー「シュリンクス」・・・Fl蠣崎
16.1902年/ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」より少年イニョルドの情景
・・・窪田(Sop)、Pf岩井
 
近代子守唄三題~ 
 
・・ジャズの語法で書かれた・・
17.1935年/ガーシュイン「ポーギーとベス」より若妻クララの子守唄~夏になっても暮らしは楽だよ~・・・渡辺ちか(Sop)、Pf渡辺桃子
 
・・さまざまな和声語法を駆使した・・
18.1950年/メノッティ「領事」より病気の孫のための子守唄~星と貝を見つけてあげよう~・・・松田(Sop)、Pf伊藤
 
・・無調、極端な音程、4度和声など新しい音楽語法・・
19.1925年/ベルク「ヴォツェック」子守唄より未婚の母の子守唄~父なし子をこしらえてどうするつもり~・・・窪田(Sop)、Pf駒崎
 
20.1925年/コダーイ「無伴奏チェロ・ソナタ1楽章」・・・Vc川崎
 
Ⅵ. 近代子守唄三題 
21.1845年/ワーグナー-「タンホイザー」よりヴィーナス讃歌・・・Venus松田(Mezz)、 Tanhauser浅里(Ten)、Pf土屋
 
22. 1845年/ワーグナー-「タンホイザー」より終景/救済の合唱・・・Elisabeth松嶋(Sop)、指揮・Wolframkl 則竹(Bar)、Vc川崎、Pf土屋 

<サンプラザオペラ「オペラの旅路」聞きどころ>

   オペラが誕生したのは、バロック期、16世紀の末。古代ギリシャ劇をお手本に、音楽で劇を物語る形がイタリアで誕生しました。
このコンサートでは、最初期のオペラ、モンテヴェルディの「オルフェオ」から始まり、グルックのオペラ改革や、モーツァルトの「フィガロの結婚」を経て、20世紀の無調オペラの傑作「ヴォツェック」まで、400年に渡るオペラの歴史を音で味わっていただきます。

聴き所を挙げてみますと、

   その1:このコンサートの特徴は器楽曲とオペラの曲を、セットで演奏するということ。時代様式の変遷は、ピアノやチェロ、フルートなど、器楽の曲を聞くととても分かりやすいのです。
例えば、ショパンは、オペラ作曲家ベッリーニを崇拝し、旋律を自作に引用したりしましたが、この二人の作品を続けて聴いていただきます。また、ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」の前に、ドビュッシーの無伴奏フルート曲を並べてみました。

   その2:「近代子守唄三題」と題して、20世紀のオペラ「ポーギーとベス」「領事」「ヴォツェック」から、子守唄を選んでみました。ジャズ風な曲、無調性の子守唄、スタイルの違いがよくわかります。

   その3:ベートーヴェンの「フィデリオ」から、ウェーバーの「魔弾の射手」というドイツ国民楽派の流れを取り上げます。出演者全員で最後に演奏するワーグナーの「タンホイザー」の幕切れも感動的です。
 
   普段なかなか取り上げることの出来ない珍しい名曲を沢山集めました。このコンサートで、私たちの愛するオペラのたどって来た旅路を、ごゆっくり味わっていただきたいと思います。

  

 

 
 
 
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