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札幌室内歌劇場第36回公演 喜歌劇「陰謀者たち、または家庭争議」

◇日時◇ 09/23(日) 15:00開演
◇会場◇ 札幌サンプラザホ-ル 地下鉄南北線「北24条」徒歩3分

 札幌室内歌劇場第36回公演 

喜歌劇「陰謀者たち、または家庭争議」

原作:「女の平和」アリストパネス作(ギリシャ喜劇)
編曲・訳詞・レチタティーボ作曲:岩河智子
翻案・台本・演出:中津邦仁 
 
 

 

  • 日時:
         2007年9月22日(土)18:30開演
         2007年9月23日(日)15:00開演
  • ところ:札幌サンプラザホール(北24条駅 徒歩3分)
  • 料金:全席指定 おとな6,500円、学生4,500円、身障者500円(支持会5,000円、支持会学生4,000円)
  • チケット購入・お問合せ:オフィス・ワン 011-612-8696 
  • 主催:NPO法人札幌室内歌劇場
  • 協賛:札幌サンプラザホ-ル
  • 後援:札幌市、札幌市教育委員会、北海道新聞社
  • 助成:芸術文化振興基金、(財)三菱UFJ信託芸術文化財団
  • SPECIAL THANKS:札幌大谷大学、萩原整骨院 

出演 声楽

  • 女の幸せのため身を挺して男に抗議する伯爵夫人 リュドミラ:萩原のり子 Sop
  • 名誉のため家庭を顧みず戦争に明け暮れる伯爵 ヘルベルト:則竹正人 Bar
  • 伯爵夫人の小間使いでウドリンの恋人 イゼラ:松田久美 Mezz
  • 伯爵の小姓で、男と女の戦いを解決に導く ウドリン:橋本卓三 Ten
  • 自分ほど不幸な女はいないと思っている新妻 ヘレネ:百島吾弥子 Sop
  • 伯爵に振り回される忠実な家臣 アストルフ:田中 誠 Ten
  • 明るい女:万城目佳奈 Sop
  • 暗い女:渡辺ちか Sop
  • 賢い女:土本麻生 Sop
  • 幼い女:堤 摩泉 Sop
  • しつこい女:森千絵子 Sop
  • こまめな女:三浦志緒理 Sop
  • のんきな女:倉本真里 Sop 
  • こまめな女の夫:安田哲平 Ten
  • 明るい女の夫:長野啓太 Ten
  • しつこい女の夫:今野博之 Bar
  • 暗い女の夫:原 慎一郎 Bas

器楽

  • 指揮:時岡牧子 
  • フル-ト:蠣崎路子
  • クラリネット:水谷若菜
  • トランペット:倉橋 健
  • ヴァイオリン:富岡雅美
  • チェロ:川崎昌子
  • ピアノ:駒崎志保
  • チェンバロ:須藤尚美 

公演スタッフ

  • 音楽監督:岩河智子
  • 演出:中津邦仁
  • コレペティトゥ-ア:伊藤桂子、岩井沙織、河野真士、渡辺桃子
  • 舞台監督:坂本由希子
  • 舞台美術:三宅景子
  • 照明:吉田茂夫
  • ヘアメイク:藤原得代
  • 宣伝美術:若林瑞沙 

ストーリー

 とある中世の都市。全ての男達が伯爵に導かれて戦争に出かけている中、伯爵夫人の呼びかけに女たちが集まり、ある計画を企てた。女の力で戦に明け暮れる男たちを屈服させ、戦争を止めさせようというのだ。結婚してすぐに夫アストルフを戦場に見送った新妻ヘレネや、他の女たちも伯爵夫人の提案に賛同し、男が戦争を放棄し、家庭を大切にすると誓うまでは、抱擁どころかキスひとつ許さないと誓うのだった。
 
 男たちの帰国を前に、伯爵邸の様子をうかがいに来ていた小姓のウドリンは、女たちの計画を知ってしまう。今回の帰国で結婚を約束させられているウドリンの恋人のイゼラは、女たちの計画に協力するよう頼むが、ウドリンは伯爵達に報告してしまう。そして女たちの計画を知った男たちは、そのセックスストライキ計画に対抗するために、女たちに再会しても冷たく無視することに決め、気勢を上げるのだった。
 
 反目しあう伯爵と伯爵夫人のために、結婚を延期させられてしまったウドリンとイゼラ。二人はこの「身も心も切ない戦争」を終わらせようと知恵をめぐらすのだった。
 

作品について

 この作品は、“歌曲王”としてロマンチックな作品を多く残したシュ-ベルトに似合わないエロチックな喜歌劇のせいでしょうか、シュ-ベルトの生前には上演されなかったオペラです。私たちは、そのシュ-ベルトらしからぬという点にこそ注目し、このオペラを現代に通用するオペラにしようと思い取り組みました。
 
 そこでまず行ったのが、台本の翻案です。元はジングシュピ-ルとして作曲されているため、歌と歌の間は台詞です。その台詞というのが、旧弊な女性観に基づいているため、今の時代に合うように書き換え、レチタティ-ヴォとして作曲しました。
 
 次に、歌劇作品としての音楽の比重を高めることにしました。歌曲王シュ-ベルトはやはり歌劇はあまり得意ではなかったのでしょう、元々の各アリア、重唱だけでは表現の量が不足がちなのです。そこでシュ-ベルト自身の膨大な数の歌曲から10曲選び、序曲や、台詞のBGMや、挿入歌として取り入れました。(マリアの慈悲/十字軍/草原の歌/アントニウスとクレオパトラ/私のクラヴィアに寄せて/リュ-トに寄せて/幽霊の踊り/酒宴の歌/小川のほとりの若者/星)シュ-ベルトの歌曲を良くご存知の方には、歌曲がどのように利用されているかもお楽しみいただけるのではないでしょうか。
 
 オリジナルの「家庭争議」に比べ、曲の数は倍、上演時間も倍になったこのオペラは、「札幌室内歌劇場版「家庭争議」」です。現代の私たちなりの工夫をくわえることでこそ、シュ-ベルトがこのオペラに託した思いを一層明らかにできたと思っています。
音楽監督・作曲 岩河智子

 

 
 
 
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