北海道のオペラを育み、北海道をオペラで育む、NPO法人 札幌室内歌劇場 寄付と会費の窓口
 
 

2008札幌オペラ祭
こどものためのオペレッタ発表会「青い鳥」(岩河智子作曲)

◇日時◇ 01/12(月祝) 13:00、15:30開演
◇会場◇ 札幌市教育文化会館小ホール ( 地下鉄東西線西11丁目駅から徒歩4分)

 2008さっぽろオペラ祭 

教文アートプロジェクト
子供のためのオペレッタワークショップ発表公演
「青い鳥」 (岩河智子作曲)
 
 
 
 
歌とおしばいが一緒になった音楽劇・オペレッタ
今年で5年目を迎えた札幌市教育文化会館の「子供のためのオペレッタワークショップ&発表公演」のために、作曲家・岩河智子さんが新曲を作って下さいました。
それは、“幸せの青い鳥を探してチルチルとミチルの兄妹が
旅をする”メーテルリンクの不朽の名作「青い鳥」です。
子どもたちが札幌室内歌劇場の講師メンバーとともに挑む、
壮大なファンタジ-世界にどうぞご期待ください。
(教文作成チラシより)
 
 
 ■日時:2009年1月12日(月祝)
   ①13:00開演 ②15:30開演(30分前開場)
 ■ところ:札幌市教育文化会館 小ホール(中央区北1条西13丁目)
 ■入場料:全席自由 500円
 ■チケット購入・お問合せ:札幌市教育文化会館プレイガイド 011-271-3355 
 ■主催:札幌市教育文化会館(札幌市芸術文化財団)
 ■後援:札幌市、札幌市教育委員会
 ■協力:NPO法人札幌室内歌劇場
 

 

 ■演目・公演スタッフ:
  • 「青い鳥」原作/メーテルリンク
  • 台本/井上征剛・岩河智子
  • 作曲/岩河智子
  • 演出/中津邦仁
  • 指揮/時岡牧子
  • ピアノ/須藤尚美(以上、NPO法人札幌室内歌劇場)
  • ダンス振付/井川真裕美(ダンス・スタジオ・マインド「舞人」)
  • 舞台監督/坂本由希子
  • 照明/高橋正和、衣装/岡本嚇子
  • ヘアメイク/藤原得代(ク-プドクニ)
  • 舞台美術/FUKUDA舞台

 

 ■ワークショップ講師:
  • 歌唱/石田まり子、堂向幸恵、渡辺ちか、時岡牧子/橋本卓三
  • 演技/中津邦仁
  • 伴奏/須藤尚美、土屋益子、駒崎志保(以上、NPO法人札幌室内歌劇場)
  • 身体表現/坂口順(即興組合代表)
  • ダンス指導/井川真裕美(ダンス・スタジオ・マインド「舞人」)
  • 小道具製作・指導/高村由紀子、坂本由希子、中川有子、高橋詳幸
  • 衣装製作・指導/岡本嚇子、住吉アキヨ

 

 ■出演:
  • 「子供のためのオペレッタワークショップ」参加者
  • 則竹正人、石田まり子、堂向幸恵、渡辺ちか、橋本卓三(NPO法人札幌室内歌劇場)

 

 ■あらすじ
 クリスマスイブの夜、貧しい木こりの子チルチルとミチルの家に魔法使いが現れて、病気の娘のために幸せの青い鳥を探しに行ってほしいと言います。二人は魔法使いからダイヤモンドのついた帽子をもらい、光、犬、猫、パン、砂糖、火、水たちと一緒に旅に出ます。<思い出の国><夜の御殿><墓場><幸福の楽園><未来の国>・・・さあ、青い鳥は一体どこにいるのでしょうか?
 

 

 ■「青い鳥」を作曲しながら考えたこと
                                   作曲家/岩河智子
                                 (札幌室内歌劇場音楽監督)
 子供たちとオペラ歌手が、まったく対等に活躍かるオペラを作りたい。そして、オペラの楽しさ・・・ たとえば、美しいソロ曲(アリア)、ゆかいなかけあいの曲(重唱)そして、たくさんのメロディ-が同時に歌われる複雑な場面(コンチェルタ-ト)などをふんだんに織り込み、小さいながらもオペラの醍醐味が味わえるように工夫しました。
「青い鳥」は、チルチルの成長の物語です。はじめチルチルはクリスマスプレゼントをもらえないことを不満に思う当たり前の男の子です。しかし、夢の中で魔法使いのおばあさんに青い鳥を探しに行くのを命じられてから変わってゆきます。おばあさんは隠れたものを見るための魔法のダイヤモンドの帽子で、まず台所のパンや牛乳などの精を呼び出します。チルチルは普段そんなものたちに心があるとは、思いもよらなかったでしょう。楽しいワルツが歌われます。
 そして、思い出の国。チルチルは祈りによって死んだ家族と再び会うことができるのを知ります。また夜の国では、「病気」や「戦争」など邪悪なものの存在に震えます。このような国で青い鳥は見つかったかと思うとまた消えてしまい、チルチルはいつも泣いてしまいます。幸福の国。飲んだくれの「太った幸福」たちの姿は、チルチルにはどう映ったでしょうか。音楽も少しだらけた感じとなります。
 
幸福の国はやがて、「家庭の幸福」、そして「喜び」たちのシーンに変わります。チルチルの家に「幸福」たちがたくさん住んでいることが、チルチルにはまだよく分りません。そして、まばゆく光輝くその人が、自分のお母さんだということにチルチルはただ驚くのみです。オペラの冒頭でお母さんの歌っていた子守唄が、さらに美しく歌われます。
未来の国、「これから生まれてくる子供たち」は、みんな人々のためになる何かを持っています。この中には、短い命と決められたチルチルの将来の弟もいます。
「時」の合図によって未来の国の扉が開くと、子供の誕生を待ちわびる母たちの声が聞こえ、大きなクライマックスとなります。
 ここでチルチルは、夢から醒め、クリスマスの朝となります。家の様子、外の景色、そしてお母さん。何もかもが新しく見えます。そして自分の飼っていた鳥が、青い鳥であったことに気づくのです。病気の女の子に、チルチルがその鳥をあげようとすると、鳥は飛び去り、女の子は泣いてしまいます。チルチルは、どうしたでしょうか。
 
チルチルは、女の子を慰め「僕がまた見つけてあげる」と力強く言います。
青い鳥とは、たやすく手に入るご褒美のようなものではなく、いつも私たちの先にあって、私たちを招いてくれるもの「希望」だと私は思いました。そこで、原作の戯曲の結末を少しかえて、登場人物全員がそれぞれの青い鳥=希望を目指して進むという決意表明で、この物語を終わることにしました。聖書の中に、もっとも大切なものは、信仰・希望・愛、この三つであるという言葉が出てきます。信仰と愛が大切なのは勿論ですが、人間は希望を失っては生きられない。また希望さえあれば、どんな時でも先に進んでいかれるのです。
メーテルリンクのこのイマジネ-ション豊かな魂の冒険の物語を作曲するにあたり、多彩な国を表す多彩なハ-モニ-や音の組織、そして歌いやすく覚えやすいメロディ-を心がけました。お客様の耳にもいくつかのメロディ-が残ったらうれしく思います。それでは、子供とオペラ歌手によるオペレッタ「青い鳥」の初演。どうぞお楽しみください。

 

 
 
 
---
 
Copyright (C) 2012 SAPPORO SHITUNAI KAGEKIJO