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魔笛

◇日時◇ 1998/9/26,27,29 開演
◇会場◇ 札幌サンプラザホール

 札幌室内歌劇場第18回公演 

歌劇「魔笛」日本語、レチタティ-ヴォ版
モ-ツァルト作曲、岩河智子訳詞・編曲
(社)企業メセナ協議会認定公演
 
 
 
 

魔笛」再演履歴

1.1998/9/26-29 札幌、札幌サンプラザホール、札幌室内歌劇場第18回公演 日本語、レチタティヴォ版 初演
2.2006/9/23,24 札幌、札幌サンプラザホール、札幌室内歌劇場第34回公演、札幌サンプラ開館20周年記念事業 日本語
 

初演記録

日時:
  • 1998926日(土)1830開演
  • 1998927日(日)1630開演
  • 1998929日(火)1430開演
 
ところ:札幌サンプラザホール(北24条駅 徒歩3分)
料金:全席指定 おとな4,000円、ペア券7,500円、高校生以下3,000円、支持会3,600
           
チケット購入・お問合せ:オフィス・ワン 011-612-8696  
主催:NPO法人札幌室内歌劇場
製作:オフィス・ワン
協賛:JAL日本航空
後援:札幌市札幌市教育委員会、北海道新聞社、道銀文化財団、音楽家協議会、
           北海道二期会、札幌モ-ツァルト協会
Special Thanks:札幌大谷短期大学、北星学園女子高等学校、萩原整骨院 
 

出演・声楽

  • 王子タミ-ノ/浅里慎也
  • 夜の女王の娘・パミ-ナ姫/萩原徳子
  • 鳥刺しパパゲ-ノ/則竹正人
  • パパゲ-ノの恋人、パパゲ-ナ/村澤徳子
  • 夜の女王/川越吾弥子
  • 夜の女王の三人の侍女/遊佐悦子、渡辺ちか、時岡牧子
  • 光の国の王、ザラストロ/竹澤嘉明(客演)
  • ザラストの忠実な家臣/橋本卓三(客演)
  • 家臣・モノスタトス/石田まり子
  • 三人の精霊/堂向さちえ、成田潤子、平山千寿(客演) 

出演・器楽

  • フルート・ピッコロ/蠣崎路子
  • ヴァイオリン/富岡雅美
  • チェロ/川崎昌子
  • チェンバロ/後山美菜子
  • チェレスタ/鎌田志保 

公演スタッフ

  • 音楽監督/岩河智子
  • 演出/中津邦仁
  • 舞台監督/月居卓司
  • 舞台美術/三宅景子
  • 照明/奥畑康夫
  • 衣装/白戸晴美
  • メイクアップ/藤原得代
  • 小道具製作/小川美和、ア-トクリエイション
  • 演出助手/小川美和、須貝美佳
  • コレペティトゥ-ア/須藤尚美
  • 音楽制作助手/太田倫子  

解説

 オペラ「魔笛」は、モ-ツァルトの最後の作品で、オペラの魅力的なエッセンスがちりばめられた、美しいオペラです。物語は、美しい王女パミ-ナ姫を恋する王子タミ-ノが、ザラストロの課す試練を魔法の笛の力で乗り越え、最後にパミ-ナ姫と結ばれるというものです。
 通常、夜の女王対光の国の高僧ザラストロの対決と、タミ-ノが試練を乗り越えてゆく姿に重きが置かれます。しかし、わたしたちは、建前や争いごとや使命感の名のもとに埋もれてしまう「人の優しさ」に注目しょうと思いました。今回、重要なのは、タミ-ノとパミ-ナ姫、パパゲ-ノとパパゲ-ナという2組のカップルです。
 さらに、各登場人物を、それぞれひとりの人間として見直しました。それで解ることは、パパゲ-ノがもっとも重要な人物だということです。かれの優しい視点に立つとすべての登場人物が立体的に見えてくるように思えます。
 
 具体的な操作として、
1)高僧であるザラストロを、人となりが細かく表現できるように、それほど偉くない人間にする。
2)奴隷のモノスタトスを、一つの人格として扱うために、「家臣」の一人にする。
3)通常、鳥の扮装をして現れるパパゲ-ノを真実味のある人間にする。
4)「童子」といわれる3人の子供を、天から皆を見守る「精霊(天使)」として、明確に位置づける。
などを行いました。
 また、小劇場空間での密度の高いドラマを生み出すための仕掛けとして、合唱を無くし、役も減らしました。とにかく、複雑な物語とも言われる「魔笛」ですが、これらの工夫で、ずいぶんと解りやすい作品になったはずです。どうぞお気軽に、札幌室内歌劇場版「魔笛」
としてお楽しみください。
 

レチタティ-ヴォ版「魔笛」について                岩河智子

 曲と曲との間を台詞がつないでゆく「ジングシュピ-ル」では、音楽の流れが台詞でとぎれてしまいます。また、歌手の語る台詞は、残念ながら歌ほどには表現力がありません。したがって、これまで「魔笛」を見るたびに、音楽の高まりが台詞によってしぼんでしまうような失望を感じていました。
 
 そこで今回は、台詞を「レチタティ-ヴォ」として作曲し、人物の心理や場面の雰囲気を表した旋律を、歌手がのびのびと歌って表現できるようにしたのです。その結果、音楽がうねりながら大きく高まってドラマを表現してゆくという、オペラ本来の醍醐味を味わっていただけると思います。
 
 作曲に当たっては、モ-ツァルトの他のオペラのレチタティ-ヴォ・セッコ(チェンバロ伴奏で話すように歌う部分)にとどまらず、レチタティ-ヴォ・アコンパニャ-ト(オ-ケストラ伴奏で話すように歌う部分)や歌曲、宗教曲など、モ-ツァルトの声楽作品全般をイメ-ジし、自由に作曲しました。

 

 

 
 
 
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