立ち止まってしまうところ

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街を歩いていると気になるモノが目に入り、店先などでついつい足を止めてしまうことはありませんか?
私の足を止めてしまう物のひとつに「カメラ」があります。家から少し行った街には中古カメラの店が多くあり、ショウウィンドーにはいろいろな時代のカメラが行儀良く正面を向き、綺麗に並べられています。
決してカメラに詳しいのでもなくコレクターというわけでもなく。それぞれの形のおもしろさに見入っていると、「このカメラはどこで何を見てきたのだろう」と想像したりして、わくわくしてきます。
しかしそれらは少し高価で手が出ない。いつかは手にしてみたいなあ・・・とそんなある日、気になる一台に出会ってしまいました。手のひらにちょこんと乗ってしまう大きさで、サイコロにレンズがついたようなクラシックな形。ハッセルブラッドのミニチュアモデル。「これだーッ!」
その日からそのカメラか気になって仕方がない。店の前を通るたびに「待っててね。」とラブコールを送る私・・・そしてついに手に入れたのです。
さてこのカメラの特徴を申し上げますと、
☆小さなカートリッジ式のフィルムを使用。
☆当然フラッシュはついていない。別売りのストロボで対応する。
どうでしょう。デジタルカメラに押され、フィルム業界が危機に陥っているというのにこの見事な性能。カートリッジ式フィルムを取り扱う店は少ないし、小さいカメラを安定して持ち、構えてシャッターを押すのもコツが必要。フラッシュがないので撮影時間は晴れた昼間の屋外限定。現像にも日数がかかる。「なぜ現代にこんなものを?」と時折驚かれてしまうのですが、こんな時代だからこそ楽しい!ちゃんと写るか、光は反対に当たっていないか、近すぎないかそれとも遠いか・・・などと考えてシャッターを押し、現像があがってくるまでのこのドキドキ感は、デジタルカメラでは味わえない楽しみなのです。
購入して2年が経ちますが、いまいち綺麗に写すコツがつかみきれないまま。「手のかかる子供ほどかわいい」というのはこのことなのでしょうか?

今年こそは美しい写真を撮りたいと思っています。