そんなに曖昧?

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「〜のほう、お持ちしました。」「○○円からお預かりします。」
ナゾの言葉遣いが多い昨今。中でも最近気になるのが「微妙」、いや「ビミョ〜」。
たとえば、「元気だった?」「うーん、ビミョ〜」、「AとB、どちらが良い?」「うーん、ビミョ〜」・・・ビミョ〜ビミョ〜って、本当に微妙な時はどうするの?

答えを出さずに「微妙」という言葉で終わってしまう、これは現代の風潮ではないかと私は密かに思っています。
その例が、最近ニュースを賑わせている民主党の永田議員。自分で確固とした事実を把握せぬまま予算委員会で自信満々、問題の発言をしました。数日たって永田議員は入院、党の対応もどうもすっきりしない。そして昨日ようやく謝罪会見が行われましたが、内容は“本筋はどうしちゃったの?”といった具合に謝罪のピントがずれているような。一連の行動はすべて曖昧。曖昧なのに大事なものごとを進めようとする。微妙な態度でこの問題を乗り切ろうとしているのか・・・国会議員ともあろう人なのに。
元来、日本人は「微妙さ」をきちんとスタイルを持って表現するのが得意なのではないでしょうか。例えば遠まわしの表現をする時。良い内容もあれば悪い内容のこともありますが、相手を思いやり唐突な言葉をあえて濁す。また「なあなあ」にしようとする場合、シドロモドロになりながらも言葉を巧みに選びます。社交辞令の挨拶なんかもそうかもしれない。
何も「微妙」なことが悪いというのではない。本当に困っちゃうくらい微妙な事はある。でも白黒つけなければならない物事に対して「ビミョ〜」と即答されると、受け手も「ビミョ〜」な気持ちになってしまうのです。