愛情講話まであと少し・・・

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ここ数年のCDの新譜を見ていると、カバーアルバムが多いと思いませんか?
フォークソングのカバーなどは特に多いような気がします。
懐かしんだり、あるいは新鮮に感じたりと、世代によって様々な聞き方があると思いますが、一昔前の曲を今のテイストで味わうことを喜ぶ一方で、昔に戻り「あのころはよかったなぁ」と思わざるをえないのは、昨今の社会情勢がこうさせているという意見もあるようです。

それはさておき・・・

ここでクラシック音楽について考えてみましょう。
クラシック音楽。
その名の通り、何年も何百年も昔に作曲された作品を演奏しているわけです。
フォークソングのカバーアルバムなどかわいく見えちゃうくらいのハナシなわけです。

しかし、古いものを単純に繰り返しなぞって演奏しているのかといるとそうではない。

古い作品が、時代がどう流れようとここまで立派に生き続けているのには、やはりその作品に並々ならぬ魅力があるからなのです。これは絵画や文学など、あらゆる芸術作品に共通していることでしょう。
「時代を超えて人間に語りかけてくるもの」
すばらしい財産ですね。

楽譜から作曲家のメッセージを読み取る。それを再現する。
ここには知識や想像力、演奏技術、表現力・・・あらゆる力を繋ぎ合わせて試行錯誤しその作品に向かっていく。数学のように答えがポンっと出るわけではないから、やればやるほどいろいろな発見があり、こうしたい、ああしたいと欲望もまた自分に生まれてくるものです。またそうさせられる作品の力に驚嘆もします。

どの作品にもそれぞれ時代の香りがあり、それは決して古臭さではないということ。
これがクラシック音楽の魅力なのかなぁと、
27日の公演の稽古をしつつ、最近ふと思ったりします。

さて、11月27日公演の「愛情講話・歌劇編」。
モーツァルトやマスカーニ、ヴェルディ、オッフェンバックなど、時代も国もさまざまな作品をド~ンと歌い繋いでゆきます。
オペラをよくご存知の方は"え?こんな表現もしちゃうの??"と思うところもあるでしょう。初めてオペラを見る方は、オペラの描く人間模様は今と変わらないものと、身近に感じることと思います。
コール・ピッコラの皆さんも私達と一緒にステージで歌いますので、賑やかなシーンもいっぱいです!!

さ~てどんな人間ドラマが繰り広げられるのか・・・

どうぞお楽しみに!!