新年にクリスマスオペラ劇場を語る。

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 明けましておめでとうございます。

 いつも「晶子の小話」にお立ち寄り下さっている皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします!!

 
12月23日のオペラ公演「アマールと夜の訪問者」はおかげさまで無事に終了いたしました。
クリスマス寒波到来のニュースに“もし大荒れの天候になったら・・・”と心配しましたが、
当日は何とか私達に味方してくれたようで大きな交通機関の乱れも無く、
両公演ともに沢山のお客様にご来場いただくことができました。
足をお運び下さった皆様、また応援してくださった皆様、ありがとうございました!!
 
今回は昨年に引き続きフィギュアアートシアターFAT!Sの皆さんとの舞台づくり。
早い段階から共に稽古を積み重ねてきました。
3人の王様が印象深かった方も多いことでしょう。
ユニークな風貌の3人の王様人形が個性豊かに登場しました。
歌は歌い手が、それに合わせて人形が動く。
動きと歌が一体感を持って舞台で動き回ることは困難なうえに、
指揮者のいない舞台では動きのタイミングなどが更に難しい。
まさに二人三脚での役作りでした。
人間ならば自ら表情を作ることができるけれど、人形はすでに形作られた顔。
表情を作るのは手先の動きや顔の角度、体の動きなど、その細かな動作すべてにかかっているのです。
表情豊かで説得力のある王様たちの動作に、全く違和感無く共に演じることができました。
2011年の忘れられない思い出になったのは間違いありません。
FAT!Sの皆さんは、3人の王様人形や村人としての出演はもちろんのこと、
舞台セット、小道具、OHPや舞台転換など、客席からは見えないところでも携わってくれました。
ですから舞台裏にはいつもあらゆるポジションにFAT!Sの皆さんがいて、舞台を支えてくれていたのです。
 
稽古が進むにつれ次第に人形に色や装飾が付けられ、また様々な道具が増えていく。
舞台転換練習が積み重ねられ、やがて照明スタッフや衣裳スタッフ、オーケストラ、舞台監督など、
これに関わる多くの人たちの力が結集されて日毎に立体的になる・・・
まさにオペラが“総合芸術”といわれる所以を改めて実感しました。
 
そしてその大元には、常にポジティブで誰よりも元気ハツラツな演出家・沢則行さんの姿があるのでした。
そのエネルギーの強さ、
そして各キャストが描いている表現を広い視野で受け止めてくれる人間の深さのようなものが常に感じられ、
毎日の稽古がとても充実していました。
昨年最後の舞台が「アマールと夜の訪問者」というステキなオペラだったことはとても幸せなことでした!!
 
さて、今年もコンサートやオペラ公演など、
様々な音楽をクリエイティブにお届けできればと思っております。
札幌室内歌劇場をどうぞご贔屓に!!