「選ぶ」責任

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幻、絶品、秘伝、極上・・・
希少性や最上級を表現するこれらの言葉。
このところずいぶん世に踊っていると思いませんか?
そう、食にまつわる番組や特集です。
レポーターが食べては目を閉じてうなる。
超オイシイ!ヤバイ!なんて言ったりして。
それが本当なのかどうかは別として、
“表現上”、最上級のものが多く出回り、
人々もおのずとそれを貪欲に求める傾向があります。
この最上級を追求する風潮、もしかすると
今話題の食品偽装を生み出す要因の数パーセント位は担っているのではないかと思ったりもします。
高級な○○を食べたい、
絶品の○○を食べたい、
極上の○○を食べたい・・・
当然そう掻き立てられていく。
できればそれらを手ごろに味わいたい。
そうすると高級感をウリにする商売が生まれる。
利益がなきゃ商売にならない。
欲を埋めるためにちょっとずつ何かがずれていく・・・
 
すこし話はそれますが、
札幌ドーム内に「頑固オヤジのカレー」という売り場があります。
人気があっていつも行列を作っています。
ここのカレーは本当に頑固オヤジが作っているのか?とは思っても、
だからといって頑固オヤジ出て来い!!とは思いません。
 
その名称によって雰囲気を楽しむ、
それも味わいの一つだったりします。
情報によって高揚することもあれば、
逆にそれが邪魔になることもあります。
知りたいような知りたくないようなこともあります。
「選ぶ」という行為にますます責任を持たねばならないということなのでしょうね。
そのためには「選ばれる」側も正直であってほしいものです。
 
「海老よりも 腰を丸めて 謝罪する」
先日ラジオに投稿されたこの川柳、アッパレです。