「オルフェオとエウリディーチェ」公演間近です。

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 オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」の公演まであと少しとなりました。札幌室内歌劇場30周年記念公演であり、第13期コール・ピッコラ(支持会合唱団)との共演でもあります。大人数での稽古もますます熱くなり、演技や音楽の細かな指示に一生懸命向き合いながら、それぞれが本番に向けて頑張っているところです。

 

 さてオルフェオとエウリディーチェの原作はギリシャ神話の「オルフェオ伝説」。亡くなった妻・エウリディーチェを黄泉の国から連れ戻そうとするも、オルフェオは神との約束を守り切れずに再びお別れすることにというストーリー。しかしグルックのオペラでは愛の神の救いを受けて二人は無事に出会うという結末。めでたしめでたしなのです。

 現代では人の生に重きが置かれているため、なんとかして長生きしよう、死を遠ざけたいという思考にあります。しかし神話などで語られる天地創造に戻れば、この世の喜びや栄誉などすべては死の影に存在するものでしかない。生に執着することは危ういもののように感じられます。

今回の稽古に参加しながら思うのは、このオペラでタイトルロールの二人が感じ続ける苦しみや痛みは、まさに現代人のそういったもがきの投影ではないかと。現代人の死生観の根本をついているような気がしています。

 

 さていよいよ今週末が本番!713日はすでに完売しておりますが、14日はまだお座席のご用意が可能です。幌プラザコンサートホールにて15時開演。ぜひお運びください‼